民泊を運営していると、施設をきれいに整え、ゲストへの案内を丁寧に行い、できる限りのおもてなしをしていても、すべてのゲストと良好な関係を築けるとは限りません。
ごく少数ではありますが、理不尽な要求をしたり、レビューを理由に返金を迫ったりする、いわゆる「モンスターゲスト」と呼ばれるようなゲストに遭遇することもあります。
こうした問題が難しいのは、単なるクレーム対応で終わらない場合があることです。
悪いレビューが施設の評価に影響し、場合によっては今後の集客や収益にも関わってきます。
だからこそ、民泊運営では「トラブルが起きてから対応する」だけではなく、できるだけトラブルを起こさないための事前対策も重要です。
今回は、理不尽なクレームから民泊施設を守るために、オーナー様が知っておきたい考え方についてお伝えします。
民泊運営では避けられない「理不尽なクレーム」の現実
民泊では、どれだけ準備を整えていても、ゲストとのトラブルを完全になくすことは簡単ではありません。
例えば、チェックイン前に物件を下見に来たゲストが施設を見つけられず、それを理由に激怒し、
「全額返金しなければ最悪のレビューを書く」
と要求してくるようなケースです。
ホスト側からすると、非常に理不尽に感じる状況でしょう。
しかし、こうしたゲストの中には、問題を解決するための話し合いではなく、レビューを交渉材料にして返金などを要求してくるケースがあります。
通常であれば、
「何が問題だったのか」
「どこまで対応できるのか」
を整理しながら双方で解決策を探していきます。
ところが、最初から強い要求を突きつけてくる相手の場合、論理的な説明や歩み寄りが通じないこともあります。
オーナー様自身で対応する精神的負担も大きい
こうしたクレームをオーナー様が直接受け続けると、時間を取られるだけではありません。
「悪いレビューを書かれたらどうしよう」
「返金した方がいいのだろうか」
「こちらの対応に問題があったのだろうか」
と考え続けることになり、精神的な負担も大きくなります。
特に、本業を持ちながら副業として民泊を運営しているオーナー様や、沖縄県外から遠隔で施設を運営しているオーナー様にとって、こうした突発的なゲスト対応は大きな負担になります。
民泊運営では、清掃や予約管理だけでなく、このような予期しないトラブルにも対応しなければならないのです。
Airbnbの「ゲストファースト」が生む民泊オーナーのジレンマ
民泊の集客において、Airbnb(エアビー)は非常に重要なプラットフォームです。
一方で、民泊オーナー様にとって理解しておきたいのが、Airbnbが非常にゲストファーストの考え方を持つプラットフォームであるという点です。
予約が成立している以上、理不尽な要求をするゲストであっても、宿泊やレビューをめぐる問題が発生する可能性があります。
カスタマーサポートへ相談し、
「ホスト側の対応に問題はない」
と判断されたとしても、悪いレビューを書かれる可能性そのものを、あらかじめ完全になくすことは簡単ではありません。
悪いレビューは、その後の集客にも影響する
民泊にとってレビューは非常に重要です。
これから宿泊先を探すゲストは、写真や料金だけでなく、過去に宿泊したゲストのレビューも確認します。
そのため、オーナー様に非がないトラブルだったとしても、悪いレビューが残れば、その後の施設運営に影響する可能性があります。
さらに、万が一アカウントが一時停止されるような状況になれば、そのプラットフォームから予約を獲得できなくなります。
つまり、民泊経営では、
「一人のゲストへの対応」が、その後の施設運営にも関わってくる
ということです。
目の前のクレームだけを解決すればよいわけではありません。
施設の評価や今後の予約まで考えながら対応する必要があります。
単一の予約プラットフォームに依存するリスクも考える
ここでもう一つ考えておきたいのが、集客経路です。
Airbnbが重要な集客チャネルであることに変わりはありません。
しかし、一つのプラットフォームだけに集客を依存していると、そのプラットフォームで問題が発生した際、施設全体の収益に大きな影響が出る可能性があります。
万が一、その施設から予約を受けられない状態になれば、そこからの収益は止まってしまいます。
だからこそ民泊運営では、
「予約を増やすこと」だけでなく、「事業を守ること」も考えておく必要があります。
集客だけを見るのではなく、リスク管理まで含めて運営を考えることが重要です。
モンスターゲスト対策の第一歩は「ミスマッチ」を減らすこと
では、ゲストとのトラブルを減らすために、施設側では何ができるのでしょうか。
その第一歩となるのが、
予約前の「ミスマッチ」をできる限り減らすことです。
民泊の集客では、どうしても施設の魅力を大きく伝えたくなります。
しかし、良いところだけを見せることが、必ずしも良い集客につながるとは限りません。
ゲストが実際に施設へ来たとき、
「思っていた施設と違った」
「そんなことは知らなかった」
となれば、それが不満やクレームにつながる可能性があります。
施設の弱みも事前に正直に伝える
例えば、
- エレベーターのない3階建てである
- 駅から少し距離がある
- 自然が豊かな場所のため虫が出やすい
といった情報です。
施設を運営する側からすると、できれば目立たせたくない情報かもしれません。
しかし、このような情報こそ、リスティング(施設ページ)で正直かつ丁寧に伝えておくことが重要です。
弱みを隠すのではなく、
「この施設にはこのような特徴があります」
とあらかじめ理解してもらう。
そのうえで予約していただくことが、ゲストとの認識のズレを小さくします。
「知らなかった」「期待と違った」を減らす施設ページをつくる
ゲストとのトラブルの背景には、
「知らなかった」
「思っていたのと違った」
という期待値のズレが存在することがあります。
そのため、リスティングを作る際には、単に魅力的な文章を書くことだけを考えるのではなく、
「実際に宿泊したときに、ゲストがどう感じるか」
という視点も必要です。
魅力を伝えることと、正確に伝えること。
この二つのバランスが重要です。
施設の特徴を事前に理解し、それでも「ここに泊まりたい」と感じてくれたゲストに予約してもらう。
その方が、結果としてオーナー様とゲストの双方にとって気持ちの良い宿泊につながります。
高評価を目指すなら「良いことだけを書かない」
民泊施設のページでは、つい、
「もっと良く見せたい」
「予約を増やしたい」
という気持ちが先に立ちます。
しかし、施設を実際以上によく見せて予約を獲得しても、宿泊後に期待とのギャップが生まれてしまえば逆効果です。
民泊運営では、予約件数だけを増やすのではなく、
施設と相性の良いゲストに選んでもらうこと
も大切です。
そのためには、良い部分だけでなく、ゲストが事前に知っておくべき情報もしっかり掲載する必要があります。
包み隠さず誠実に情報を伝える。
一見すると集客に不利に見えるかもしれませんが、ミスマッチを減らし、安定した運営を目指すうえでは重要な考え方です。
民泊運営には「集客」だけでなく「リスク管理」が必要
現在の民泊運営は、
「物件を用意して、予約サイトへ掲載すれば自動的に運営できる」
という単純なものではありません。
予約管理だけでなく、
- ゲストとのコミュニケーション
- クレームへの対応
- レビューへの配慮
- 施設情報の改善
- ミスマッチを減らす情報発信
- 突発的なトラブルへの対応
など、さまざまな実務があります。
特にトラブルが発生した際には、目の前の問題だけを見るのではなく、施設の評価や今後の運営まで考えて判断しなければなりません。
オーナー様にとって、ここまでを一人で対応し続けるのは簡単ではありません。
面倒な実務やゲスト対応のストレスはプロに任せる選択肢も
民泊運営で重要なのは、単に予約を取ることだけではありません。
安心・安全に施設を運営し、ゲストとのトラブルをできる限り防ぎながら、施設を継続的に育てていくことです。
民泊ラボでは、オーナー様からお預かりした施設について、ゲストへの対応や運営・管理をサポートしています。
また、毎月オーナー様と直接お会いし、施設の状況や課題について話し合うコミュニケーションも大切にしています。
ゲスト対応に時間を取られている。
クレームが来るたびに精神的な負担を感じている。
リスティングの内容が今のままでよいのか分からない。
そんな悩みを抱えているのであれば、すべてを一人で背負う必要はありません。
民泊運営では、華やかな施策よりも、日々の地道な改善とリスク管理が施設を守ります。
「夢は大きく、運営は地味に」。
民泊施設の運営やゲスト対応について不安を感じているオーナー様は、民泊ラボのお問い合わせフォーム、または公式LINEからお気軽にご相談ください。

